2012年5月23日水曜日

http://mainichi.jp/select/news/20120523k0000m040101000c.html

東日本大震災:PTSD症状訴える学生 脳の一部分が萎縮

毎日新聞 2012年05月22日 22時22分(最終更新 05月22日 22時38分)
 東日本大震災で心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような症状を訴える学生の脳の一部分が、震災前と 比べて萎縮していたことを、東北大加齢医学研究所の川島隆太教授らのグループが、脳の画像診断の比較で突き止めた。また、脳の別部分の体積が震災前に小さ かった学生ほど、症状を訴えやすいことも判明した。川島教授によると、画像診断でPTSDの診断ができる可能性を示したのは初めて。
 震災前、磁気共鳴画像化装置(MRI)で脳の画像を撮影していた東北大生42人(男性33人、女性9人、平均21.7歳)について、11年6〜7月に再撮影した。
 ボランティアや震災情報に接することの多い仙台での生活で不眠やフラッシュバックなどPTSD様の症状 があった約2割の学生に、恐怖や不安などを伴う記憶を消去する機能がある左眼窩(がんか)前頭皮質が震災前より減少している傾向が確認された。同グループ の関口敦研究員は「体積が小さくなったことで恐怖を処理しきれなくなっている可能性が高い」としている。
 研究結果は米精神医学誌電子版に掲載された。【竹田直人】

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